中国嫁のトリセツ

中国人の嫁をもらって気がついたことなどをツラツラと書いています。

病院の通い方

中国の場合、病院はすべて先払いで、医療費が払えない場合は門前払いである。まずは番号をもらうために診察費を払うのだが、上海人(上海に戸籍のある人)か否かで値段が違ったりする。例えば(中国人が大好きな)点滴を受けるとか、何か検査を受けるという場合もこれまた先払い。しかも、あまり開業医がいない(てか見たことない)ので、大病院ほど人が殺到し、病院に行くだけで1日つぶれてしまうことも珍しくない。万事こんな感じなので、中国のローカル病院はいつも大混雑である。多少中国語に自信があっても、外国人がローカル医院に突撃するのは結構勇気がいる。

 

我々のような外国人の場合は、上海では外国人専用病院に行くことが多かった。大きな病院でも外国人用の別の窓口を設けているのだ。あらかじめ医療保険に加入しておき、提携病院の場合はキャッシュレス、そうでない場合はとりあえず立て替え払いをして、後日保険会社から払い戻しを受ける。大混雑のローカル病院に対して、こちらは基本的にがら空き。というのもローカル病院に比べると平気で10倍近い値段を取るからだ。といっても、医療保険に入っていれば実質負担ゼロなので誰も不満を言わない。

 

さて、日本ではうちのランランも自分の会社の健康保険に加入しているので3割負担である。先日、すこし具合が悪いので自分で病院に行くというので、本人に任せて行かせてみた。しかし、帰って来るなりこんな事を仰る。

 

ランラン「日本の病院、めちゃくちゃ高いな」

土井さん「でも、3割だけ払えば良いんだよ」

ランラン「じゃ、この発票(領収書のこと)見で」

 

確かに、通常の医療費や薬代の他に3,150円取られていて、レシートとは別に案内の紙が添付されていた。それによると、「当病院に紹介状なしでお越しになった場合は、初診料として3,150円いただきます」という主旨のことが書いてあった。

 

つまりこういうことだ。中国では、そもそも開業医というかかかりつけ医という概念がないので、ランラン的には近所の大きな病院に行くのがよろしいと考えて何も考えずに総合病院に向かったわけだ。以前(2011年)にも同じ病院に行ったことがあるのだが、このときは紹介状なしの初診料は1,050円だったと記憶しており、自分もランラン一人でも大丈夫だろうと、大して気にせずに送り出した。しかし、いつの間にか初診料が3倍に跳ね上がっていて、今の話につながったのだ。

 

改めて、日本には「かかりつけ医師」という仕組みがあって、まずは近所の小さい病院に行って、大きな病院に行った方が良い場合は、紹介状を書いてもらった方が安く済むということを教え、ランランは「安く済むという」キーワードにとことん弱いのだ。ついでに、本人は覚えているかどうか分からないが、近所の内科医の場所も伝えておいた。幸か不幸か、それ以来お医者さんにかかったことは(先に書いた歯医者を除いて)ない。

 

 

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