中国嫁のトリセツ

中国人の嫁をもらって気がついたことなどをツラツラと書いています。

おつかれちゃん

中国語には、日本語ほど厳格な敬語表現はない。もちろん丁寧な表現はあるが、日本語ほど厳格ではないと思う。うちの嫁(ランラン)も、上海で日本語学校に通っている際に、敬語表現なるものを学んでいるはずだが、その後、あまり使う機会がないこともあり、具体的に敬語をどのように使うかはよく分からないようだ。

 

家にいる分には敬語を使おうが使わまいが構わないが、ランランもいまやアルバイトで働く身である。職場で上司にあたる人に失礼にあたる事がないか、(現場にはいないが)肝を冷やしている。ランランのシフトは、夕方早めに上がる事が多く、必然的に他のアルバイトさんよりも先に帰ることになる。先日も帰り際に挨拶しようとしたら、こんな事があったらしい。

 

ランラン「お先に。おつかれさん」

 

自分だったら、「どこの中小企業の社長だよ!」という突っ込みを入れたくなるが、職場の店長さんは、本当にいい人のようで、本人を傷つけないように、

 

店長「ランランさん、偉い人みたいですね」

 

とやんわりと指摘してくれたらしい。本人も何かがおかしいことに気がついたようで、帰宅後、夕食の際に反省会と相成った。ひとまず経緯を聞いて、

 

土井さん「おつかれちゃんて。酔っ払ったオッサンか?」

ランラン「おつかれちゃんなんて言うてない」

 

余計なネタを挟む事で話の腰を折るのは自分の悪い癖だが、これは新しいことを学ぶチャンスなのできちんと話をする。

 

土井さん「おつかれさま的话有点不礼貌。你不是对朋友说话,对你老大说话吧?」(おつかれさまだとちょっと無礼な感じ。友達じゃなくて上司の人に言ってるんでしょ?の意)

ランラン「じゃ、なんと言えば良いか?」

土井さん「お先に失礼します。お疲れ様でした。でOK」

 

同じような感じで、先日はメールを添削する機会もあった。シフトを組むにあたって、月に数回、いつ出勤できるかをメールで返信するのだが、仕事のメールっぽく、「お疲れ様です」から始めるとか、「以上よろしくお願いします」で締めるとか、仕事のメールで「!」を多用するなとか、基本的な事を教えておいた。

 

一応、同僚には日本に来て3ヶ月ちょっとという事になっている(2011-12年に日本に滞在していたことは言っていないらしい)ので、これでも「ランランさんすげー」と思われているようで、皆さんに大目に見ていただいているのは、何とも救いである。

 

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