中国嫁のトリセツ

中国人の嫁をもらって気がついたことなどをツラツラと書いています。

目立ったモン勝ち

中国のテレビ局で流行っている「お見合い番組」をご存じだろうか?元祖はどの局のものだか分からないが、湖南、江蘇、上海などさまざまな電視台で放送されていて、簡単に言ってしまえば、1人の男性を20-30人の女性が品定めするという形式である。男性が登場して、その人の人となりなどが照会されるVTRや質疑応答などを通じて、品定めする側が「この人無理だわ」と思ったところで、ボタンを押して消灯する感じで、もちろん全員が消灯してしまえばゲームオーバー、最後まで1人以上残ったら告白タイム。それが成功すればカップル成立である。男女が入れ替わって、男性側が品定めするパターンもあったり、一度消灯しても復活可能など、番組によって多少ディテールが違うが、この手の素人参加型番組がウケているようで、うちの嫁(ランラン)も週に1回はその番組を見ている。

 

ただ、この手の番組を続けて見ていると、品定め側のメンバーになんか見覚えがあるのである。毎回20-30人ものキャラの立った素人を連れてくるのは容易ではない事もあり、大半のメンバーはそのまま「レギュラー」として出演している。もちろん試しに出演してみて、「こいつ面白いな」という話になって、「次回以降もお願いします」という事だとは思うが。

 

一方、彼女(彼氏)探しに来た男(女)の方も、個人事業主とか、そこそこ大きな会社で老板やってるみたいなのが多くて、本当にカップルになりたいというよりも、自分の会社なり、自分そのものをアピールしたい。もちろん、お見合い番組の体裁を保つために時々カップルは生まれるが、実際のところ、かなりの割合のケースでは、お見合いそっちのけで目立ったモン勝ちのアピール合戦みたいになっている気がしてならない。

 

人口が日本の10倍もいるから当たり前なのかもしれないが、人と違うことをする事で、何とかして目立とうとする中国人は結構多いような気がする。特に20-30代の若い女性となるとその傾向は顕著である(と感じている)。例えば、携帯の待ち受け画面に自分の写真を使っているなんてことはザラである。個人のウェイボなどを見ても自画撮り画像であふれているなんてのはザラで、これももう目立ったモン勝ちてな具合で、これでもかという感じで、見ている方が恥ずかしくなるような写真を公開している。こんなに載せたら、すぐに個人が特定されちゃうんじゃないかと心配になるぐらいだ。

 

さて、うちの嫁(ランラン)だが、さすがに携帯の待ち受けにはしていないが、とにかく自分の写真をパチパチとお撮りになる。そして時々ウェイボに自分の写真をドーンと載せている。この調子なので、二人で散歩に行くと、

 

ランラン「あなだ、ここに立って。ここわだしの写真撮るね」

 

あるいは自画撮りでポーズを取るのだが、スマホのシャッターボタンに手が届かず、

 

ランラン「あなだ、押さえで」(シャッター押しての意)

 

てな感じで前に進まない。運動不足解消のための散歩だったので、開始10分で家から100メートルみたいな(苦笑)。普段の散歩ならまだ良いのだが、先日大雪の中、某駅から自宅まで雪中行軍になった際も、全く同じ感じで、10メートルごとに自分の写真を撮る勢い。おかげで普段なら30分で着く距離なのに、雪のせいもあるが1時間もかかってしまい、あやうく風邪引くところだった。

 

それでも、最近は個人情報の漏洩には気を遣っているようで、ウェイボの更新頻度は落ち、LINEやWeChatのような仲間内のコミュニケーションに落ち着いてきているようだ。ま、その仲間内でも、アピール合戦よろしく写真を見せ合ってはいるようだが(苦笑)。

 

 

 

 

 

 

じぶん撮りっ!10(microSD) [DVD]

じぶん撮りっ!10(microSD) [DVD]