中国嫁のトリセツ

中国人の嫁をもらって気がついたことなどをツラツラと書いています。

お年玉は8万3000円?

中国で生活したことがある人なら、日本のテレビで、中国について取り上げられているのを見ると、なんとも言えない違和感を覚える事が多いと思う。言葉で説明するのは難しいが、「中国は○○だ」と一面的に取り上げられると、「そうじゃないんだよな」と言いたくなる感じだ。

 
先日も中国の某新聞で、北京の小学生の正月のお年玉の平均が8万円なんていう記事が日本語に翻訳されていた。
 
 
記事をよく読めば、サンプルの取り方が明らかに偏っている事に気がつくのだが、そういった部分は記事では補足されない。逆にヘッドラインだけ見れば、中国人の子供がもらうお年玉の平均がこの金額と誤解されてしまう可能性もある(逆にそこを狙っているんだろうが)。これが面白おかしく誇張されてネットで出回ったりすると、何だかなぁという気になるのだ。
 
自分の場合、上海という少し特殊な場所にいたせいもあるが、中国人と一口に言っても、こんなタイプの人たちと接する機会があり、中国人とまとめてくくるのには無理があるなと感じているのである。
  1. 上海人エリート層
  2. 上海以外の都市出身のエリート層
  3. 地方の農村出身の苦学生
  4. エリートなり損ねの上海人
  5. 地方の農村出身のただの人

(一応断っておくが、すべての中国人を上のいずれかで分類できるという意味ではない。実際に自分が出会った人たちにはこんな人たちがいたという意味である。)

 

上の3つ(1,2,3)は、実際に上海で働いているときに会社で出会った同僚たちだが、上海などの一流大学を出ているという点では共通している。しかし、上海出身か否か(1とそれ以外)という事で彼らの中に見えない壁があるのをいつも感じてきた。育ってきた環境が違いすぎて、価値観が共有できない部分が少なからずあるんだろうなという感じだ。2と3の間には、壁のようなものは見えなかったが、個々人で話してみるとどっちのタイプかは結構簡単に分かった。といっても、そもそも3の人の割合は本当に少ないのだが。そのあたりの話は、また機会があればしようと思う。

 

エリートなり損ねの上海人(4)というのは、例えば自分たちが住んでいたマンションの管理会社で働いている人なんか該当しそうだ。上海で生まれ育ったが、一流外資系企業の数分の一、大卒初任給に毛が生えた程度の給料で生活に四苦八苦している感じ。待遇に不満があって、給料上げてくれと上司に直訴したら、逆に「もう来なくて良いよ」と言われ、「なら辞めたるわい」とプライドは高い感じ(苦笑)。あとは、40-50代の上海人のおばちゃんもこの範疇に入るような気がする。

 

ちなみにうちの嫁(ランラン)の場合は、どうかというと、

 

ランラン「あだし?田舎人!」

 

そうあっけらかんと話すとおり、苦学して一流大学を出たという感じではないので、上の区分では5に該当するだろう。やはり、会社で上海エリートさんと話していると、ランランの考え方とはずいぶん違うなと感じることが多いし、なおかつ、この国の多面性というのを強く感じるのだ。

 

 

変わりゆく中国農村の動向

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本当の中国を知っていますか? ――農村、エイズ、環境、司法

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