中国嫁のトリセツ

中国人の嫁をもらって気がついたことなどをツラツラと書いています。

爪に火をともし。。。

日本では大学の合格発表のシーズンの最中。先日も嫁(ランラン)と散歩していると、若い女の子とが父親と見られる中年男性と一緒に不動産屋に出入りする様子を見かけた。「東京の大学に進学が決まり、お父さんと部屋探しをしているんだと思うよ」と、ランランに説明すると、

 

ランラン「寮には入らないの?」

 

と聞かれた。中国の大学では、寄宿舎に入って生活するのが一般的と聞いたことがあるし、自分も1ヶ月だけの短期語学留学の際に、それに近い生活(実際には大学の経営するボロホテルに滞在)を送ったことがある。一方、日本の大学が直接経営している寮というのは、さほど多くないと思う。これ以外にも、上海の同僚に「日本の大学生は勉強しなくても卒業できる」と言ったらビックリされたりと、同じ大学とは言え、日本と中国ではいろいろ違うようだ。

 

中国の大学入試は、日本のセンター試験にあたる「高考」の一発勝負(大学独自の二次試験がないという意味)で、新学期の始まる9月に合わせて、毎年6月ぐらいに実施されている。一発勝負故に熱も入るわけだが、公平なようで大学によっては地元出身者(戸籍がある人)の方が合格基準点がやや低く抑えられていたり、少数民族枠があったりと大多数を占める地方出身の漢族には不満があるとかないとか。

 

何年か前に帰省したときのこと。ランランのいとこに当たる子(♂)がちょうど本科生(4年制の大学生)で、いろいろと話す機会があった。何せ、標準語もろくに通じない中、そこそこ流暢な英語を話す彼とはいろいろな話をしたわけだが、

 

いとこ「お父さんが頑張って働いてくれたお金で進学できたので、自分も努力しなくてはならない」

 

などという話を真顔でしてくるのだ。1浪した挙げ句に三流私立大学にかろうじて合格(受験料の無駄遣い)をしていた自分には何とも耳の痛い話だ。そのいとこのお父さん、つまりランランの叔父さんはこんなことを言っていた。

 

叔父「この子には自分と同じ苦労はさせたくないから、何としても大学に行かせたかったんだ」

 

これを聞いた一同もしんみり。この叔父さんは農村から町に出てタクシーの運転手で生計を立てて、息子を大学に送り込んだだけに何とも言葉が重たい。しかも、それでもまだ心配なようで、

 

叔父「この子の英語力は、これじゃ足りないんじゃないだろうか?どう思う?」

 

と相談され、思わず

 

土井さん「英語力は十分ですよ。あとは英語以外に何ができるかが重要だと思います」

 

みたいなことを言ったのを覚えてる。正直、弊社中国法人に入ってくるような人と比べると、、、という感じではあったが、やっぱり人口も10倍だと層も厚いというか、競争も激しいんだなと妙に納得した。ただ、やはり中国の場合、一流大学への進学は、地方出身だとかなりハンディキャップがあるんじゃないかと思わされた。

 

ただ、この話には後日談があって、

 

ランラン「あの子、また彼女チェンジしたってw」

土井さん「何人目だよ?」

ランラン「5人?6人?」

 

ということで、大学生活はそこそこエンジョイしている様子だし、お父さんの方も

 

ランラン「叔父さん、トランプで××万元負けたって」

土井さん「・・・・」

 

肩の荷はかなり軽くなったようで安心している(違)。

 

北京大学 中国経済講義

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中国在住の日本語教師日記3?江蘇省蘇州市?

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