中国嫁のトリセツ

中国人の嫁をもらって気がついたことなどをツラツラと書いています。

手術を受ける

明けて翌日。看護師さんに起こされて、体温と血圧を測るところからスタート。禁食中なので昨日から飲み続けているOS-1があるのみ。この飲み物なら午前10時までなら飲んで良い事になってる。

朝9時頃には、ランラン(嫁、仮名)もやって来た。ちなみに中国の一般病院に入院すると、布団持参、付添人の泊まり込み必須なのだが、日本の病院は面会時間が定められていたりと、色々細かいところが違う。

とは言え、日本の病院に入院する方が相当マシだというのは議論の余地はないと思う。これは付き添いの経験があるので間違いない。中国の地方病院は、ホントに野戦病院なのである。(2010年当時)

医師の説明によると、この日の自分の手術は3番目らしく、恐らく13時半頃開始だろうとのこと。なので、看護師さんにも午前中はゆっくりしていて下さいという事でテレビを見るか、ネットで動画を見るぐらいしかやる事がない。

ちなみに無線を飛ばすのは、果たしてアリなのかというのは議論になるかも知れないけど、部屋を度々訪れた看護師さんに注意される事もなく、そもそも有線でケーブルを引き回している方が、医療機器などを扱う時に邪魔になるのではないかと思う。電波厨の人とかガガガと言ってきそうな気もするけど、以下の点を指摘しておく。

  1. 医療機関によっては病室にWIFIを飛ばしているところがある
  2. 電子カルテ化などによって、患者が見やすいようにタブレットを使用している病院がある。タブレットに線が付いているか?
  3. 毎日の体温や血圧の記録に看護師さんはパソコンを使っている。これがネットワークに繋がってないとでも?
もちろん、医療機関の指示があれば従うべきなのは言うまでもないけどね。

待ちくたびれた頃に、看護師さんが部屋にやって来て、前の手術が少し長引いているとのこと。じゃ、もう少し寝るかとまたウトウトしていた頃に声がかかる。

看護師「手術着に着替えて下さい。15分後に迎えに来ます!」

ここでついに手術着にふんどし、クリーンキャップという正装に着替え、お迎えについて手術室に歩いて向かう。担架に乗せられて行くのかなと思っていただけに少々意外な展開。付き添いのランランは手術室前ではなく、病室で待つ事に。

手術室に入り、手術室担当看護師さんたちと挨拶を交わしたら、指示の通り手術台に横になり、心電図や脳波計を付けられたり、点滴の針を刺したりする。まだ麻酔はかかってないので、看護師さんたちがリラックスさせるように声をかけてくれる。

看護師「この手術で一番痛い脳波計を付けますよ」

土井さん「さっきの点滴の針の方が痛かったような…」

看護師「次に目覚めた時には手術終わってますからね」

このぐらいの軽口が叩ける状態なのだ。その後、これから点滴で麻酔入れていきますよという声が聞こえた以降の記憶がなく、次に目が覚めた時には、

看護師「今、午後4時10分です。手術は無事に終わりましたよ。石もキレイに取れましたよ」

というような声が聞こえ、意識が朦朧とする中、病室まで運ばれた。最初の感覚は、先っぽに何か入っているという異物感。我慢できないような痛さではなかったけど、初めての感覚である。

徐々に目が覚めてきて、口には酸素マスク、左手甲に点滴のチューブ、もちろん尿を溜めるカテーテルがついているのを確認。とにかく、動けるようになる3時間後までは寝るしかない。とは言え、ウトウトするものの異物感のほうが大きく、あまり眠れない。枕元でランランがあと何時間と言っていたのを覚えている。

ようやく午後7時過ぎになって、まずは酸素マスクが外され、立ち上がってみましょうという事になり、自分の先っぽから繋がっている袋を初めて直視した時には、中に詰まった液体のあまりの赤さに仰天した。ただ、この程度の色なら許容範囲らしく、もう動けますねという事で、ようやくこの日初めての食事にありつけた。

その夜は、なかなか寝付けなかった。先っぽの違和感はだいぶ落ち着いてきたのだが、管が左太ももの上を通っており、それが思ったよりも重くて足が痺れるような感覚があったのと、ずっと横になっている事で腰が疲れているのに寝返りが打てないのが原因である。

(つづく)